妊娠・出産と経験したパパママ家庭は、国や地方自治体からの助成や公的保障を活用することで最低限の支出に留め、さらには助成金を様々な制度で受給することができます。
このページでは全てのパパママが貰えるわけではないのですが、育休をするパパ、ママどちらでも、貰っていた給料の半分以上が保障される育児休業給付金について紹介していきます。
育児休業給付金と出産手当金は制度も手続きも別物!
出産手当金
育児休業給付金
どちらも働くママが貰うことができるお金です。
出産手当金は日給の3分の2を98日分を基本として支給される手当。
育児休業給付金は月給の6.7割や5割を長期間貰うことが出来る制度となっています。
妊娠・出産・育児と一番大きな助成額となるので、必然的に貰える人の条件が多いです。
貰える人は、雇用保険に加入していて育児休業を取得し、職場復帰をする方となります。
出産手当金と違い、働くママだけでなくパパも条件を満たせば受給することが可能な点は意外と知られていません。
雇用保険に入っていても貰えない人もいるので要注意。
・育休を取らない人・妊娠中に退職する人
・産休後に退職する人
・育休中も給与支給が8割以上ある人
逆に契約社員やパート、アルバイトの方も雇用保険に入っており条件を満たしていれば貰えます。
自分が確実に貰えるかどうかの目安として以下の条件を確認していきましょう。
・雇用保険(共済組合)に加入している
・育児休業を取る
・育児休業後の職場復帰を予定している
・育児休業中の給与が8割以上貰えない
・育児休業開始前に2年の内、働いた月が12ヵ月以上ある
上記に該当すれば貰えます。勤め先に確認してみましょう。
育児休業給付金はどれくらい貰えるの?
育児休業給付金はどれくらい貰えるかというと、給付率の違いから2段階で計算することになります。
育休開始から180日間は月給の67%
育休181日以降は月給の50%
と定められています。
支給対象期間の上限は職場復帰をする前々日まで、もしくは赤ちゃんの1歳の誕生日の前々日までとなります。
ですが、これは赤ちゃんの預け先である保育所などが順調に決まったケースです。
現在の状況では預け先が決まらないことも往々にしてあり、入所待ちなどの特別な理由があるケースであれば延長することが出来ます。
手続きは必要となりますが、最長で赤ちゃんが1歳6か月に達する日の前日まで延長可能です。
出産後の8週間は、出産手当金が支払われる期間となっており、育児休業給付金の支給開始はこの8週間の産後休業期間の後となります。
一般的な期間は、出産より8週間後より、赤ちゃんが1歳になる前々日まで。
上記の約10か月間だと覚えておきましょう!
計算例1)月給が25万円、約10ヵ月の育児休業
180日間 25万円×67%×6ヵ月(180日間) =100万5千円
181日以降 25万円×50%×4ヵ月 =50万円
と約150万5千円。
計算例2)月給が20万円、約10ヵ月の育児休業
180日間 20万円×67%×6ヵ月(180日間) =80万4千円
181日以降 20万円×50%×4ヵ月 =40万円
と約120万4千円
ここでいう月給とは、基本給に各種手当などを含んだ金額でいわゆる額面となりますが、実際に計算する時は育休開始日目の直近6ヵ月の手当含む給料を合計して180日で割った賃金日額に30をかけた金額が基準となります。
半年の平均月給と覚えておけば問題ありません。
月給が高い方ほど育児休業給付金も高くなりますが、給付金には残念ながら上限もあり
67%の期間中は月28万5420円。
50%の期間中は月21万3000円。
と定められています。
それでも総支給額は100万円を超えるケースが多く、条件を満たしている人は必ず貰えるように準備しましょう。
育児休業給付金の詳細
約10か月間、月給25万なら約150万以上貰える育児休業給付金。
ここでは注意点や申請の際に覚えてほしいことを紹介していきます。
申請の時期
・育休に入る前に申請すること
受取時期
・申請後約4~5ヵ月後に初回振込
・2回目以降は2ヵ月ごとが一般的
申請・問い合わせ先
・勤め先の総務人事を通してハローワーク
となります。
特に育児休業を取り、給付金を受け取るためには会社の担当者としっかりと意思疎通をすることが大切です。
余裕をもって依頼をし、進捗を確認するぐらいがベターです。
ちなみに育児休業を社員が条件を満たしている状況で申請があった場合は、法的には認めなければいけません。
とはいえ、育児休業給付金は会社の休む間に貰うもの。
どれだけの期間育児休暇を取るか、復職日なども上司などと相談をしっかりと行い、育休後にスムーズに職場復帰を果たせるようにしましょう。