学資保険を検討するのが遅くなりすぎた!既に子どもが大きい!なにより大家族で、一人一人満足な教育費を出してあげられない!などなど。
パパママによっては、教育費用の準備自体が難しいこともあるでしょう。
そもそも、大学に行きたいのであれば、子ども自身にも負担させるべき!その方が環境に甘えず努力してくれるはず!という考え方も間違っていないと思います。
今回はそんなパパママだけでなく、全ての親世代の方に知っておいて欲しい最新の奨学金制度を紹介していきます。
一昔前と比べると大幅に変わっています!
奨学金制度の概要と種類をしっかりと把握しよう!
奨学金というと、大きく2種類あり「給付型」と「貸与型」がそれにあたります。
簡単にいうと、貰える奨学金と将来返済の義務がある奨学金となります。
諸外国では給付型が一般的なのに比べ、日本では貸与型の奨学金が大多数なのが現状です。
卒業後に奨学金が借金として重く圧し掛かるなど、度々ニュースにもなっていますが、適度な金額の貸与奨学金であれば、無利子や非常に低金利で借りることが出来るので、制度をしっかりと把握して、親子の選択肢として検討して良いと思います。
奨学金制度を実施している場所は様々であり、重複して利用できなかったり、難易度や定員なども違います。
主な奨学金制度の実施例と団体など
国や公的機関 | JASSO(日本学生支援機構)など。 |
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地方自治体 | 東京都育英資金貸付事業など。 |
大学など教育機関 | 給付型奨学金、学費一部免除の特待生など。 |
民間企業や団体 | あしなが育英会、日本証券奨学財団など。 |
基本的には給付型の奨学金はどの制度であろうと定員が少なく、狭き門であることは間違いなく、ただ狭き門だからこその恩恵は充分あり、最初から我が子に意識して勉強に励んでもらうのも1つの選択肢でしょう。
ただ、大多数の場合は奨学金といえば貸与型となるので、まず押さえておくべきは旧日本育英会の名前で知っている方も多いであろうJASSO(日本学生支援機構)の第一種奨学金でしょう。
JASSO(日本学生支援機構)の奨学金制度が2018年から大改正!
昔は日本育英会という名称だったJASSO(日本学生支援機構)。
奨学金制度を知ろうと思ったらまず確認しておきたい団体と言えます。
現在公式HP上で落語家の林家たい平さんが紹介している動画があるので、リンク先を貼っておきますね。
https://www.youtube.com/watch?v=EgvVeOSOAHQ&feature=youtu.be&list=PL9tfTbed-oUuNMZ2H9ShYd7W2TYY_COt3JASSOの奨学金制度は大きく3種類
2018年度から大改正が実施され、全部で3種類の制度が改善されています。
給付型 | 返さなくてよい奨学金 |
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第一種 | 無利息の貸与奨学金 |
第二種 | 有利息の貸与奨学金 |
上記が大きな違いとなります。
多くのパパママが狙おうと検討するのが無利子となる貸与型奨学金である第一種。
返済に関しても非常にユニークな仕組みを提供しているなど、注目の制度と言えます。
JASSOの奨学金制度「第一種」について
第一種の特徴をあげると以下となります。
・無利子の貸与奨学金
・条件を満たせば必ず申請が通る!
・定額返済や出世払いも可能
・2017年より利用枠が撤廃された
特筆すべきは、高校の成績3.5以上と年収742万以下の方を対象としつつ、成績基準と家族構成や世帯収入により異なる基準を満たせていれば、必ず申請が通過するということ!
無利子で貸与できるのは非常に有難い制度なので、必ずパパママとしては確認しておきましょう!
※住民税非課税世帯であれば、成績基準関係なく通ります。
また、返済に関しても柔軟で、所得に応じての返済額の連動や、卒業後に十分な収入を得られない場合の出世払いのような返済相談も可能になっている。
これからのライフプランの中で、緊急的な支出が重なり、教育費用が準備できなかったとしてもこういった選択肢が用意されていると知っておくだけで、パパママにとっても安心材料になるはず!
JASSOの奨学金制度「第二種」について
有利子となる貸与奨学金が第二種となります。
一応条件としては「高校の成績が平均以上、年収1196万円以下など」があります。
その他詳細はこんな感じ。
借りられる額 | 月額2万から15円刻みで12万円まで可能 |
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変動金利 | 0.01%(2018年度貸与修了者) |
固定金利 | 0.27%(2018年度貸与修了者) |
有利子とはいえ、金利がめちゃめちゃ低いですよね?
仮に第一種の条件外だとしても、第二種の奨学金であればそこまで大きな負担にはならないとも考えられますね。
※医科歯科系であれば上限12万円よりさらに増額も可能
JASSOの奨学金制度「給付型」について
最後は貰える奨学金である給付型についてです。返済義務がない以上、文字通り貰える制度なので、こちらは条件が一番限定的となっています。
借りられる額 | 月額2万円~4万円 |
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対象枠 | 2017年数千人⇒2018年2万人に大幅増枠 |
給付条件 | 住民税非課税世帯で一定の学力要件を満たす |
上記が簡単な概要です。
大学が国立か私立かどうか、自宅生か否かで給付額は変動する仕組みです。
最大の4万円での給付だけでは少ない場合は、貸与型との併用が可能となっています。
入学時特別増額貸与奨学金も第一種第二種と一緒に予約しよう!
もう1つ日本学生支援機構の奨学金で忘れてはいけないのが、入学時特別増額貸与奨学金!!
これは無利息の第一種奨学金、有利息の第二種奨学金とは別に、入学初年度に一度だけ借りることが出来る一時期型の有利息の奨学金のこと。
入学時特別増額貸与奨学金の詳細
貸与可能額 | 10万円~50万円(10万円単位)で希望する |
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対象者条件 | 4人生体で年収400万円以下/国の教育ローンに不採用 |
特徴① | 予約採用なので進学届時に辞退も可能 |
特徴② | 入学時の諸費用には支給は間に合わない |
特徴③ | 第一種、第二種と併せて申込がおすすめ |
ちなみに予約採用とは、高校3年生の時点で進学後の奨学金を予約希望を出せる制度のこと。
在学中の奨学金採用制度もあるので、仮に落ちても再チャレンジ出来る予約採用から希望申請を出すのがおすすめです!
JASSO以外にも給付型の奨学金制度実施先を探してみよう!
上記のように把握しておくことで、教育費用の準備を何らかの事情で出来なかったとしても道が途切れることはないと言えます!
そうであれば貸与奨学金という選択肢を残しつつ、ぜひ給付型の奨学金を狙うべきでしょう!
JASSO公式HP上からJASSO以外の給付型奨学金の制度を実施している民間企業などを探すことも出来ます。
年収基準の存在しない制度など、魅力的であるほど難易度は高く狭き門にはなりますが、応募しない手はないでしょう。
そして忘れてはいけないのが各有名大学の給付型奨学金制度などの確認です。将来子どもと一緒に探すことで進路目標校の基準となるかもしれません。
民間企業や団体の給付型奨学金制度例
電通育英会大学給付奨学金
指定高校から私立大学含む指定大学に進むことで、月に7万円と入学一時金などを給付される制度。募集は70人ほど。
JT国内大学奨学金
指定高校から指定国公立大学に進むと入学金相当の30万円と授業料相当の年54万円、さらにさらに月額奨学金まで給付される制度。募集は50人ほど。
などなど、非常に魅力的な制度ばかりが見つかるハズです!
全額給付の奨学金でなく、各大学が実施している一部学費の免除の特待生制度であっても通貨することが出来れば、貸与する奨学金の額も減りますので、必ず制度自体を確認しておき、見逃さないようにしましょう。
奨学金の返済を肩代わりしてくれる自治体や企業が増大!?
奨学金の貸与をしたとしても最近は返済方法に着目した制度が増えています!
管理人も貸与型の奨学金で大学生活の費用としていたのですが、こんな制度が当時あればなぁと少し羨ましくなるほどです。
現在のパパママの子どもが成長した時にはどのような制度がトレンドとなっているかは予想出来ませんが、今後も以下ような企業や自治体は増えていくことでしょう!
自治体が奨学金を肩代わりするユニーク制度
基本的な考えとしては地域企業への就職というのが条件となり、就職を促したい地方自治体が運営主体となっています。
例えば、京都府での制度では「一定期間就職した場合の返済支援制度を設けた中小企業に最大年額9万円の補助金を出しています。
岩手県では、理系学生が県内の製造業などに8年勤務する見込みだと返済額の同額(最大250万円)を肩代わりする制度も!
優秀な学生を確保したい企業の奨学金返済支援制度
同様に、企業自ら優秀な学生の囲い込みを目的とした奨学金の返済支援制度を導入しているケースも増えています。
例えば、東京都中央区銀座に本社を置き、結婚式場運営を主たる事業にすえているノバレーゼでは、勤続5年と10年の従業員に、奨学金の未返済残高に応じて最大100万円ずつ支給している。
5年目で100万、10年目で100万の最大200万円分の返済支援制度。
他にも、社内試験に合格した社員を対象に、給与に返済額を上乗せする制度など様々な支援制度があります。
奨学金を例えば4年間分借りるだけで、社会人となった際には多額の借入金を背負っていることになります。
企業や地方自治体などのこのような奨学金返済支援の動きは非常に喜ばしいと言えます。
奨学金を受け取る際の要注意!!と高校入学前後に心掛けること!
最後に、奨学金制度全般にいえるちょっとした注意点を紹介しておきます!
奨学金制度の注意点!その1「貰えるのは入学後」
以外と知られていないのが奨学金の入金時期が、大学入学後という事実。
つまり、高校3年生の合格後の入学金納付期限には当然ながら間に合わず、場合によっては前期授業料にも間に合わないことも。
その場合は、自己資金で工面しなければいけません。
もし、どうしても一時的に資金が足りない場合は、消費者金融や親族に頼るなどの選択肢の前に、国の制度の活用がおすすめです。
日本政策金融公庫の運営する「国の教育ローン」なら、2018年8月の時点での金利で年1.76%と非常に低金利で借りることが可能です。
奨学金制度の注意点!その2「高1から高2の成績が重要」
続いて今からパパママに知っておいて欲しい事実は、多くの奨学金制度の審査基準である高校の成績は、高校1年から高校2年の成績が審査対象となること!
大学入試時の内申点より前に、奨学金制度を意識しておくのであれば、入学後からの親子でも意識が非常に大切になってくることでしょう。
学資保険で足りない教育費は奨学金制度で!?まとめ
いかがだったでしょうか?
学資保険などの準備に間に合わなかったとしても、教育費用の当面の準備方法は意外と充実しています。
給付型に選出されることが出来れば言うことはなく、教育費用の節約に繋がります。
JASSOの貸与型が第一種、第二種と大きく審査基準が緩和されたなので、まずは積極的に給付型を狙っていくのが良いかもしれません。
とはいえ、まだまだ子供が産まれていない、小さいのであれば、少額でも良いので教育費用の積立を学資保険で始めることをファイナンシャルプランナーとしてはおすすめしています。
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